デロンギのピザストーンとDODすけもえファイヤーでピザをおいしく焼くコツを紹介しています。
こちらのYouTube「しちりんです」さんの動画でピザストーンというものがあることを知り、
2025年の2月から4月頭までの約3ヶ月間、ほぼ毎週、スーパーのピザを焼いていました。
途中、死にかけそうになったり悪戦苦闘して半ば諦めかけましたが、やっとすけもえファイヤーとピザストーンで、おいしくピザができるようになったので、使い方や焼き方のコツをまとめています。
すけもえファイヤーのピザ焼きに不満。
すけもえファイヤーには、焚き火台の下にピザ釜がありまして、
ここにピザを入れて焼けば美味しくできますよ、というのがウリですが、
ピザがうまく焼けない。
火力調整が難しいせいもあるかもしれませんが、まず、ピザ釜の熱が弱い。また、アルミホイルで包んでも、当然底には熱が届かないので、上は焼けても下が全く焼けなかったりします。
うまく焼くために、すけもえファイヤーで軽く燻した?後、チャッカマンで炙ったりしていました。
ですが、一応焦げ目はできるものの、カリットロッジュワッ、といった風にはならず。ピザストーンを試してみることにしました。
ピザストーンって何?
デロンギのピザストーン PS-CNは、ざっくり説明すると、粘土でできた板です。1300度の高温で焼き上げて作られたとあります。
ピザストーンで蓄熱し、その熱でピザを底面からじんわり焼き上げる、といった感じです。
サイズは横26cm縦24cm、厚さは1cmといった感じで、重量は1.2kgほどです。なのでULキャンプ方面ではなく、車やバイクキャンプで使えると思います。
ピザストーンで悪戦苦闘が始まる
約3ヶ月間、どうやったらカリッ、トロッとしたおいしいピザが焼けるようになったのか、振り返ってみます。
ピザストーン一回戦:冬の京浜島つばさ公園
冬場のデイキャンには人も少なくて最適な、京浜島つばさ公園で試してみました。途中、大田区のMAX CAMPさんに立ち寄り、針葉樹を買ってから挑みます。
動画で教わった通り、まずはすけもえファイヤーで焚き火を起こし、熾火が出来上がった後、すけもえファイヤーの上にピザストーンを置いて15分温めます。
ピザストーンの上にピザを乗せ、10分焼いてみましたが、当然ピザの上側は焼けず。やむなくチャッカマンで炙ってもあまりおいしくありませんでした。失敗。
ピザストーン二回戦:鍋のふたの上を乗せる
一週間後、同じく京浜島つばさ公園でチャレンジ。
今度は鍋のフタで上のチーズを溶かす作戦です。
しかし、今度は火力が強すぎて、ピザの底が焼けてしまいました。
ピザストーンを温めるタイミングが早すぎました。
ウインナーはいい感じで焼けるのですが。すけもえファイヤーとウインナーの相性はバッチリです。
焚き火の火力にはムラがあるので、ざっくりと15分ぐらいピザストーンを温めるのではなく、温度は正確に測ったほうがよさそうです。
ピザストーンでお湯は沸かせるか?
ピザストーンでお湯は沸かせるかどうか試してみました。
焚き火の上にピザストーンをのせ、ケトルを乗せてみましたが、全く沸きませんでした。
チタンマグカップも変わりません。
火力にもよるかもしれませんが、冬の寒い時に、冷めたスープやコーヒーを温めて飲む用途にはピザストーンはよさそうです。
また、ウインナーも直接ピザストーンの上に置いてみたのですが、ちょうどいい感じの焦げ目ができます。しかし油まみれになるので微妙。
ピザストーン三回戦:鍋のフタに炭を乗せる
次は清瀬の金山緑地公園で試してみました。
調理用の温度計できっちり温度を測って、ピザストーンに十分熱を通した後
鍋のフタの上に炭を置いて焼いていきます。
火力が弱いのか、蓋が耐熱なのか、大量に炭をのせても結局ピザの上側は全く焼けませんでした。
今回もチャッカマンのお世話になります。
ピザストーン四回戦:薪ストーブでピザストーンを試す
今回は、すけもえファイヤーではなく、薪ストーブでピザストーンを試してみました。場所は道志の入り口です。
薪ストーブは、ポモリーの軽量チタン製。夏の熱い時にamazonでお安くゲットしました。

薪ストーブとピザストーンの相性は悪い
今回も温度計でちゃんとピザストーンの温度を測ります。200度に達したところでピザを投入します。
薪ストーブの熱で下は焼けたのですが、上が全く焼けませんでした。
試した日が2月で10度以下の冬場のせいなのと、薪ストーブがチタン製のせいか、すぐ熱が冷め、チーズに熱が届かないようです。鍋のフタもあまり効果がありませんでした。薪ストーブとピザストーンの相性はよろしくない。
薪ストーブでピザは諦め、素直に鍋にしました。
薪ストーブには鍋が合います。
鍋フタの上に炭を置いて死にかける
ピザの上側の火力が弱いなら、フタの上に炭を乗せれば火力が増すだろう、と薪ストーブから炭を取り出し、フタの上に炭を置いてみたのですが、
当然ながら密閉空間のテントの中では一酸化中毒を巻き起こすわけで、危うく死にかけました。
当時使っていたテントはバンドックのソロティピーで、前幕ありの完全お篭もりキャンプ仕様なので、ちょっと危なかったです。ピザ焼きと薪ストーブの相性は悪い。
やはり薪ストーブには煮込み系の料理がマッチします。


火にまつわる事故?は、一酸化中毒だけでなく過去にも色々やらかしています。


そして今回もチャッカマンのお世話に。
テントの外でフタの上に炭を置く
テントの中では危険、ということで、ピザストーンを温めた後、燃やしていない薪の上にピザストーンを乗せ、さらにフタをし、炭を置いてみました。
結果、うまく焼けず。
気温の影響もあるでしょうが、鍋のふたが、ホーロー素材で熱が通りにくいのかもしれません。
ちなみに、ホーローは金属の鍋にガラス質の釉薬を塗った素材、ということで、耐熱性が高く、保温性に優れているそうです。
そこまで悪いこともないはずですが、やはり気温でしょうか。
ピザストーン五回戦:ピザストーンが割れる
いつもの府中で試してみました。しかし!ピザストーンが早くも割れてしまいました。
どうやらバイクの振動で割れてしまったようです。毎週高熱にさらされているので、脆くなったのかもしれません。
デロンギのピザストーンは「ストーン」と名乗りながら、実は粘土板を焼いたものなので、もろい素材なのかもしれません。バイクの荷台に縛り付けるなど結構雑に扱っていたのが失敗したみたいです。ピザストーンは丁寧に取り扱う必要があると思います。
嬉しい誤算は、ピザストーンがちょうどすけもえファイヤーにぴったり収まるサイズで割れたことでした。
しかしこの日もうまく焼けず。
すけもえファイヤー2のオプションを導入
ちょうどその頃、改良版のすけもえファイヤー2が発売されたということで、歪み耐性のついた強化版オプションを使うと1も2になるとのこと。早速買ってみました。
すけもえファイヤーは主に冬場のデイキャンプでしか使っていないのですが、一年も使うと内側は歪んでボロボロになってしまいました。
すけもえファイヤーを買った当時の様子はこちら。

掃除が面倒なので、すけもえファイヤーに標準でついている五徳を使うのはやめました。
焚き火シートは軽くて広い、ムラコのアンチスパークラグレクタ。

ピザストーン六回戦:楽々ピザ焼きでピザチャレンジ
と、ここまでピザストーンをうまく使いこなせない日が続いていましたが、ピザストーンの温度をきっちり測ることで、ピザの下側はいい感じになってきたのですが、やはり上側がうまく焼けません。
鍋のフタの熱伝導具合に問題があるのだろうと思い、鍋のふたをあきらめ、ネットを漁っているとらくらくピザ焼きというものがあることを知り、試してみました。
すけもえファイヤーの上にらくらくピザ焼きを置いたのですが、安定しないので一度おろし、そして炭を上に乗せます。
結果、今度はピザの上側を焦がしてしまいました。
どうも上に乗せる炭の量と配置が難しい。
また、最初からわかりきっていたことですが、らくらくピザ焼きは、焼いてる途中、どれだけ焼けてるか全くわかりません。
中を見るには、炭をどかさないといけないので、面倒でしかも危ない。
こりゃあかんわな、ということで、心が折れ、もうピザ焼き自体を諦めようかとも思いました。
デロンギ ピザストーンとすけもえファイヤーを試して気づいたこと
と、ここまで毎週週末にピザを焼いては失敗し、の繰り返しだったのですが、振り返ってみると色々気づくことはあります。
ピザは上下同時に焼く必要はない。
ピザ焼きといえば、ピザ釜にピザを投入して上下両側を一気に焼くイメージが強いのですが、まず、ピザストーンの上にのせたピザは上下で加わる温度が違います。
しちりんです、さんの動画でもおっしゃってるように、上の火力を強くすることが重要ということで、もしかして、ピザの上と下同時に焼く必要はないのでは?
と気づきました。
ピザの下側はピザストーンのじんわりした熱で何度もピザをめくって様子を見ながらカリッと焼くイメージです。
ヒロシの米炊きのように、焚き火での調理は火力が安定しないので、炊いている途中に様子を見ることが大事で、
ピザの底を手でめくったり、上を満遍なく焼けるように回したりと、焼き具合を細かくチェックすれば、焦がすこともなさそうです。
そもそも問題。スーパーのピザはチーズが足りない!?
Youtubeを見ていると、もしかして、うまく焼けないのではなく、スーパーのピザは単純にチーズが足りないだけなのでは?と気づきました。
ピザの上側がトロッとならずに、ただ焦げているのは単純にチーズが足りないからでした。追いチーズをのせて10分ぐらいじっくり焼いてあげると、いい感じになりました。
すけもえファイヤーのピザ釜は熱くない?
すけもえファイヤーのピザ釜にピザを投入しても、薪を燃やしているにもかかわらず、どうも火力が弱い。原因を探っていくと、
遮熱版とロストルの間に隙間にあるので、熱が通りにくいのでは?
と気づきました。
そこで、ロストルを一枚外し、遮熱版のみにし、2枚重ねを1枚に変更すると熱量が増しました。
ロストルは写真の左下の穴が空いている鉄板です。
すけもえファイヤーとピザストーンでピザを上手に焼くには?わかったこと
と、ここまで3ヶ月間、色々試してきましたが、ようやくピザストーンとすけもえファイヤーで、カリッとトロッとしたピザを焼くコツが掴めました。まとめます。
ピザの下準備
すけもえファイヤーに収まるようにピザを半分にカットします。半分にカットしないと、熱が当たる面をうまくコントロールできないので、まず失敗します。
ピザはスーパーで売っているピザを使っています。
そして、追いチーズをたっぷりと乗せたら準便完了です。
すけもえファイヤーで熾火を作る
あと工程のピザ釜での焼きタイミングに影響するので、すけもえファイヤーの上にいきなりピザストーンを置くのではなく、薪が燃え切る直前、熾火状態まで待つことが大事です。
ピザストーンは180度まで熱する
熾火が出来上がった後、ピザストーンをすけもえファイヤーに乗せます。
気温10度以下の場合は200度、気温15度前後なら180度ぐらいでいけると思います。温度はきっちり測ることが大事です。
すけもえファイヤーからすぐおろしてピザ釜に投入
すけもえファイヤーの上でピザを焼く必要はありません。ピザストーンの蓄熱があれば、底は十分焼けます。
すけもえファイヤーのピザ釜に投入します。
ピザの底面は3分ぐらいで焦げ目がついてパリッと焼けます。
ピザをめくりながら、下側の焼き具合を細かくチェックします。
チェックするタイミングは、ピザ釜に投入する前に一回、ピザ釜に投入した後に2回ぐらいがちょうどいいと思います。
ピザ釜に投入したら、ピザストーンを回しながら満遍なく焦げ目を作る
3分ぐらい経つと、上側も少しづつ焦げ目がつきます。焦げないように、少し冷めたピザストーンを回しながら、満遍なく焼き上げます。
下側の熱はすでに冷めているので、焦げることはないと思います。下側を先に焼き、後から上側をじっくり焼いて仕上げるイメージでいいと思います。
上側は10分程度で全体に焦げ目がついてきます。
すけもえファイヤーのロストルを一枚外せば、十分な火力になります。
フタやアルミホイルは必要ありません。
しかし、ロストルを外したことで灰が落ちてくる可能性があるので、風がある日は注意が必要かと思います。
ようやく彩湖グリーンパークのデイキャンプで、友人にピザを振る舞うまでの仕上がりになりました。
すけもえファイヤーとデロンギピザストーンまとめ
約3ヶ月間、ピザストーンと格闘してきましたが、ようやく納得のいくピザ焼きができるようになりました。
すけもえファイヤーも約1年ほど使ってみて、熾火を作るタイミングや食材との距離も掴め、ようやく自分の道具になってきたかな、という感じです。
また、ピザストーンがあると、底がカリッと満足いくピザが焼けるようになります。
たとえスーパーのピザでも、アルミホイルやチャッカマンで炙るような焼き方とは違って、うまく焼けた時はカリッとトロッとしたピザが出来上がります。
さすがに宅配ピザのクオリティー、とまではいかないですが、デロンギのピザストーンとすけもえファイヤーで焼き方のコツを掴んでいけば、キャンプの満足度UP間違いなしです。
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