尾上製作所ミニかまどを炭火焼き専用に改造したレビューです。ミニかまどは、使い方次第でソロキャンプ・バイクキャンプ向けにちょうどいい炭火焼セットかもしれません。
ソロキャンプ・バイクキャンプを始めて約3年間、炭火焼のギアはこれまで色々試してきました。
これまでの炭火焼きギアの挑戦&実験結果と、ミニかまどの改造方法を紹介しています。
炭火焼はキャンプの楽しみの一つだけど色々大変
キャンプと言えば、焼肉BBQが定番料理ですが、大勢でやるBBQなら、大きめの鉄板で豪快に焼き、シメは焼きそば、みたいな料理のやり方が定番かと思います。
しかし、ソロキャンプやバイクキャンプの場合、どうやったらうまく肉が焼けるのか、火起こしから焼き、片付け、など、次のキャンプの準備まで効率よくスマートにやる方法はあまり情報がないかもしれません。
私の場合、最初はYouTubeの見よう見まねで、焚き火の上に網を敷いて、肉を焼いていました。
このやり方が当たり前だろうと思ってましたが、ひどかった。焼いた肉は煤だらけで、肉は炭まみれでまずかったと思います。体にも悪いでしょうし。
そのうち、「熾火」というものを作り、その上でじっくり焼き上げる、ということを知るのですが。
ソロ炭火焼きギアの3年間の歴史
どうやれば炭火焼がうまくできるのか。ソロキャンプ・バイクキャンプで炭火焼きを始めてから3年間を振り返ってみようと思います。
2021年11月 イワタニバーナーとホットサンドメーカー
まだ本格的にキャンプを始める前の頃。宮ヶ瀬ダムへのツーリング途中、買ったばかりのIWANOのホットサンドメーカーとイワタニのバーナーで、サイコロステーキ肉を焼肉のたれで焼いたのが初の焼肉でした。
重いホットサンドメーカーは重さに負けて何度か転がりそうになりました。イワタニのバーナーも定番アイテムの一つですが、五徳とバーナーパッドがチャカチャカ安定しないので、これは失敗だったなと思います。
2021年12月初の焚き火でまずい焼肉
青梅釜の淵公園にてソロキャンプ初の焚き火で肉を焼いた時の様子です。
焚き火でどうやれば肉を焼けばいいのか、全くわからなかったので、焚き火の上に100均の網を置き、肉をそのまま投入。
燃える焚き火でそのまま焼いても煤だらけになり、炭を食べてるような感じでした。
また、肉が煤で黒くなっているので、本当に焼けているのかどうなのかもわからず、生焼けのまま食べたような記憶があります。
3年後の様子はこんな感じです。感慨深い。成長を感じます。

2022年6月キャプテンスタッグのB6卓上グリル
初の焼肉チャレンジから、しばらくは足が折りたたみの100均の網(今でも大量買いして使用中)で焼肉をやっていたのですが、100均の網はソロキャンプにしてはサイズが大きい。
洗う時に肉の脂を落とす面積も広く、掃除が大変。
本格的なソロキャンプ向けの小さいグリルが欲しいと思い、キャプテンスタッグのB6卓上グリルを試してみました。
サイズはコンパクトでよかったのですが、構造的に洗うのが大変。また、炭の高さもうまく調節しないと、全く火が通らなかったり、逆に焼けすぎてしまったりして難しい。
なぜこれを買ったのか。。。結局2回ぐらいしか使いませんでした。
炭の処理に必要な火起こし器
この頃、炭火焼には炭に火を入れるための火おこし器なるものがあることを知り、火おこしと終わった時の炭の片付けができるこちらを導入しました。
しかし、ソロキャンプには大きかった。丸型なので、ちょうどいいケースもなく、購入した時の箱のままバイクのキャリーに積んでいました。
デカい!やがて、セリアの100均火起こし器と紅茶の缶を複数持つような運用になりました。
この頃、セリアでも火起こし器と紅茶の缶はあまり売ってなく(今も売ってない)、東久留米のセリアで買い占めました。

炭火焼に使う炭は?amazonでオガ炭を箱買い
炭は燃えればどれも同じだろう、毎回炭を買うのも大変だし。と、どんな炭がいいのかよくわからなかったので、amazonで一番安いオガ炭を箱買いしました。
今思えば、この炭で焼いた肉の味もあまり美味しくなかったような気もします。結局オガ炭は全部使うことなく、途中で捨てました。
今はウェーバーのブリケットを使っています。

いつか高級な国産の炭も試してみたいです。
2022年6月焼き鳥用台で焼き鳥に挑戦
某日の氷川キャンプ場に行った時のこと。焼き鳥だけを焼いて食って宿泊せずに帰るベテラン風キャンパーさんがいらっしゃり、その光景が強烈だったのを見て、私も焼き鳥に挑戦してみたく、100均で焼き鳥台を購入。
結果。鶏肉が焼ける前に、竹串が全部燃えてしまいました。串は鉄製を使わないといけないみたいです。また、鶏肉と炭の距離が近すぎました。
焼き鳥屋のようにはいかなかった。
2023年7月ミニロースターで焼肉。火事になりかける
またしばらく100均の網と、セリアの火起こし器セット、オガ炭で炭火焼は落ち着いていたのですが、やがて
「遠赤外線効果を出すなら、別に炭じゃなくてもいいのでは?」
「炭を片付けるのがだるい」
と思い始め、ユニフレームのミニロースターとガスコンロを使って、焼肉にチャレンジしてみました。
ミニロースターは、脂を受ける皿がないので、肉の脂が飛び散ってしまい、SOTOのST-330にも肉の脂が飛び散り、脂で炎が広がりました。
そこで、肉の脂を受ける皿が必要だろう、と、アルミホイルやミニフライパン、アルミの皿など色々試してみましたが、アルミの皿がバーナーの炎の強さに負け、アルミが溶け出し、有害な煙が出て危うく火事になりそうでした。
焼いた肉が非常にまずかった。そんなこともあり、ミニロースターを使った焼肉は諦めました。


2023年8月ヨーラーB6に挑戦。脂の処理に困る。
ミニロースターとガスを使った焼肉は無理だと悟り、また炭火の運用に戻ったのですが、次に超定番の「B6君」というギアに挑戦しました。
ヨーラーのB6グリル、固形燃料からアルスト、焚き火もできる優れものですが、炭火焼の場合、炭と網の距離が少し遠い。
こんな感じで、たこ焼き用の100均アルミトレーを敷いてあげると、炭と網の距離も縮まるし、底面の脂の汚れも防げました。
しかし、ヨーラーのB6グリルを家に持ち帰って洗う、となると、左右の穴やふちの汚れが溜まって洗いにくかったり、と、炭火焼で繰り返し使うことを考えると、使い勝手はあまりよくなかったと思います。
また、少々重いのも、ソロキャンプ・バイクキャンプ的には微妙でした。掃除の時に分解するのも大変。
夏の暑い中、滝沢園でパンダライトのテントを立て、モーラナイフで指を切ったのがいい(?)思い出です。

2024年3月すけ燃えファイヤーで直火
ミニロースター、B6など色々試してきたのですが、結局100均の網とたこ焼き用アルミホイルで炭火焼は落ち着いていました。

ですが、やっぱり
「炭を起こすのが面倒だ」
「熾火を上手に作れれば焚き火の炎でうまく焼けるのでは?」
と、DODのすけ燃えファイヤーで焼肉を試してみました。
最初はすけ燃えファイヤー付属の五徳で焼いていたのですが、微妙に火との距離が遠かったり、洗うのが面倒だったりするので、代わりに100均の網を複数枚敷いて焼いていました。
今もたまに使ってますが、結局、すけ燃えファイヤーも肉の脂で汚れてしまうので、掃除の手間を考えると、あまり使えない感じはあります。

2024年5月チタン板で豪快に焼肉
すけ燃えファイヤーで肉が焼けるなら、焚き火に鉄板を放り込めばもっと楽に炭火焼を楽しめるのでは?と思い、軽量のチタン網で焼肉に挑戦してみました。
ファイヤーディスクにチタン網をそのまま放り込んでいたのですが、ファイヤーディスクが脂まみれになるのと、チタン網の隙間に肉の炭と汚れが溜まってしまうので、洗うのがとても大変でした。

2024年7月いろんな100均アイテムを試す
100均の網もチタンの網も、ソロキャンプ用の炭火焼としてはやはり少々大きいので、汚れたら捨てられる100均のアルミトレーやステンレスのトレーを試してみました。
パンケーキ焼き用のアルミケースやステンレスの灰皿など、サイズはちょうどいい具合なのですが、ブリケットとサイズが合わなかったり。
また、底に何も敷いてなかったので、焚き火シートを敷いていても地面が焼けてしまいました。焚き火シートは、どんなに耐熱に優れていても、炭のように連続した熱さには耐えられないです。
そこで100均の網を台にしてみたり、風対策で風防で囲ってみたり(風防も脂まみれになりますが)、色々工夫してみましたが、どうもしっくりせず。
2024年10月ミニかまど登場!
キャンプを始めた当初は買うかどうか迷っていたのですが、こちらの改造動画を見て、自分の考える理想の炭火焼ができそう、と思い、尾上製作所のミニかまどを導入してみました。
ミニかまどの何がいいのか
ミニかまどは何が優れているか、といえば、
・100均の網にぴったりフィット
・肉が2枚焼けるぐらいのサイズで、焼いたらすぐ食べるソロキャンプにはちょうどいい
・サイズ的にブリケットとの相性が良く、火力が肉にちょうどよく伝わる
・小型なので掃除しやすい
・地面との距離が稼げるので、地面が焼けにくい
・風が強い時は風防で囲むこともできる
といったところです。
ミニかまどのスペック
ミニかまどのサイズは
たて12.5×よこ12.5×高さ11.5cm
収納サイズが
たて12.5×よこ12.5×高さ6.5cm
重量は約300g
使わない五徳類を外し、炭と100均の網をセットにした時は317g(収納袋含む)でした。
ミニかまどの改造方法
ミニかまどは、炭火焼だけでなく、固形燃料やアルストでも使え、焚き火もできる優れものですが、私は「炭火焼専用機」として使ってます。
ダイソーの100均おたまを外して、底に取り付けます。サイズが若干大きいので、少し折り曲げるとうまく収まります。
また、ミニかまどにはバリが残っているので、指をザックリ切らないようにサンドペーパーでふちを削るといいかと思います。中華ピコグリルなども、バリが残っているのでふちを削って滑らかにする作業は必須です。
ミニかまどで炭を起こす
ミニかまどで炭を起こす場合、下から固形燃料で炭を炙れば、10分程度で炭が出来上がります。
私はめんどくさがりなので、最近は焚き火の中に炭を直接放り込んで火を起こしています。
また、ブリケットの数は2個では少し足りず、3個だと一人焼肉には余るぐらいの火力が稼げます。
ミニかまどをさらにひと工夫
ミニかまどにバッチリ合う100均の網ですが、網が小さいので、肉がくっつくと網ごと持って行かれます。
そこで、網をクリップで挟むと、網を持っていかれることがなくなり、使い勝手がよくなりました。
ミニかまどはある程度高さがあるのですが、それでも不安な場合は台があると安心です。
キャプテンスタッグのカマドダイB6型用がちょうどいい感じで高さを稼げます。
また、風が強い時は風防で覆うこともできます。
炭火焼の後片付けを効率よくする
灰は焚き火を片付ける同じタイミングで捨てています。ソロキャンプ・バイクキャンプには火消し袋がかさばらなくていいです。
ミニかまどが十分冷えた後、他に脂がつかないようにあらかじめ用意したビニール袋で結び、ゴミ袋にまとめて一緒に放り込んでいます。
油ものとそうでないものをきっちり分けておくのが掃除を楽にするコツです(キャンプを始めた頃は、面倒なのでまとめて全部一つの袋に入れてました)。
家に持ち帰った後、他のギアと一緒に丸ごと洗剤で洗っています。
あ、私は洗い物は家でまとめてやる派です。
ミニかまどはコンパクトなので、クッカーやケトルなど他の丸形の道具と一緒に収納できるところも嬉しいです。
ミニかまどで炭火焼まとめ
炭火焼は肉の美味しさ倍増で、キャンプの醍醐味の一つですが、ソロキャンプ・バイクキャンプで繰り返しやっていくには片付けのことを考えていかないと毎回大変です。
炭火焼を3年間やってみて思うポイントは、脂の掃除をどうするか、火力の稼ぎ方(炭との距離)、調理器具のサイズや重量でしょうか。
ソロキャンプ・バイクキャンプを始めて3年間、ネットやYoutubeの情報を頼りに、どうやったら効率よく炭火焼の運用(?)ができるのか試してきましたが、ひとまずミニかまどに落ち着きそうです。
振り返ってみると、煤まみれの肉を焼いていた3年前からだいぶ成長しました。
ミニかまどのほかにもっと良さそうなアイテムが登場したら、色々試していこうと思います。
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